「バーボンは飲んだことがあるけど、ライウイスキーってどんな味だろう?」
そう感じたことはありませんか?ウイスキーを楽しむ中で、ライウイスキーの名前を耳にしたことはあっても、「スパイシーってどんな感じ?」や「バーボンと何が違うの?」と迷うことも多いはずです。
この記事では、ウイスキーを150種類以上取り扱う食堂を営むプロである私が、初心者でも飲みやすいライウイスキーを3本厳選しました。
マスター
こんにちは、トンガリマスターです。
青森県八戸市で食堂トンガリボウヤのマスターをしています。17年ウイスキーを愛飲し、ウイスキー愛に満ちた情報をお届けします。
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「ライウイスキーってどんなお酒?」という基本から、初心者でも楽しめる味わいや飲み方、おすすめの銘柄までをわかりやすくご紹介します。
この記事を読むことで、ライウイスキーの魅力を知り、スパイシーで爽やかなウイスキーを体験してみてください。ライウイスキーを知ることで、また一歩ウイスキーの世界が広がるはず!
ウイスキーに興味を持つ中で、バーボン以外にアメリカンウイスキーって何があるんだろう?
そんな疑問持ったことありませんか?そんな方におすすめしたいのが「ライウイスキー」です。
ライウイスキーは私も大好きで愛飲している種類なんです!
ライウイスキーは、ライ麦を主原料とするウイスキーで、スパイシーな風味と爽やかな飲み口が特徴。初心者でも挑戦しやすい銘柄を、今回はプロの視点から厳選して3本ご紹介します!
今回ご紹介する3銘柄
マスター
これらは初心者にとって親しみやすい味わいでありながら、ライウイスキーならではの個性をしっかり感じられる逸品です。それぞれの特徴を詳しく解説していきます!
ライウイスキーってどんなお酒?
まず、ライウイスキーについて説明します。
ライ麦を主原料に使用して作られるウイスキーで、アメリカが誇る伝統的なスタイルのひとつです。その特徴的な味わいと製造の背景を知ると、ライウイスキーの楽しみ方がさらに広がります。ここでは、ライウイスキーの定義や特徴、歴史、そして飲み方について詳しくご紹介します。
ライウイスキーの定義と特徴
ライウイスキーは、原料の51%以上がライ麦でなければならないという厳しい基準に基づいて製造されます。このルールにより、ライウイスキー特有のスパイシーさやピリッとした刺激的な味わいが生まれます。他のウイスキーと比べて、ライ麦の影響で口当たりがシャープで軽やかな印象を受けることが多いのが特徴です。
規定の詳しくは、こちらの記事↓
【初心者向け】世界5大ウイスキーの基礎知識とプロが選ぶおすすめボトル5選
ご覧ください。
主な味わいの特徴
- スパイシーでピリッとした刺激
- ほのかなペッパー感
- シトラスやフルーティーな爽やかさ
- オーク樽由来のバニラやキャラメルの甘みも感じられる
マスター
この味わいは、他のウイスキーにはないライウイスキーならではの個性です。
好き嫌いは分かれますが、ハマれば抜け出せなくなります!
ハマった私が証人です笑
ライウイスキーの歴史
ライウイスキーの起源は、18世紀のアメリカ東部に遡ります。ヨーロッパから移住してきた人々が寒冷地でも育つライ麦を栽培し、それを原料にウイスキーを作り始めたのがきっかけです。当時、ライ麦は他の穀物よりも手に入りやすく、ライウイスキーは多くの家庭で親しまれていました。
その後、19世紀にはアメリカ全土で人気を博し、禁酒法が施行された1920年代まで広く愛されるお酒となりました。現在では、この伝統を受け継ぎながらも現代の製造技術を取り入れた新しいスタイルのライウイスキーが誕生し、再び注目を集めています。
ライウイスキーの製造工程
ライウイスキーの製造工程は、バーボンとよく似ていますが、主原料や熟成のプロセスで異なる点があります。
- 原料: ライ麦51%以上を含むグレインマッシュ(穀物の混合物)を使用。他にはトウモロコシや大麦麦芽がブレンドされます。
- 蒸留: 原料の風味を残すために低い温度で丁寧に蒸留されます。
- 熟成: 新品の内側を焼いたオーク樽で熟成され、最低2年間の熟成期間が義務付けられています。この熟成過程により、バニラやキャラメルのような香りや味わいが形成されます。(バーボンと同じ)
ライウイスキーとバーボンの違い
ライウイスキーとよく比較されるのがバーボンですが、両者には以下のような違いがあります。
- 原料の違い: バーボンはトウモロコシを51%以上使用するのに対し、ライウイスキーはライ麦を51%以上使用します。
- 味わいの違い: バーボンは甘みが強く、丸みのある味わいが特徴。一方、ライウイスキーはスパイシーでピリッとした刺激的な味わいが特徴です。
- 飲みやすさ: ライウイスキーはシャープな印象があるため、ハイボールで料理との相性抜群です。
項目 | ライウイスキー | バーボン |
---|---|---|
主原料 | ライ麦51%以上(他にトウモロコシ、大麦麦芽を使用) | トウモロコシ51%以上(他にライ麦、大麦麦芽を使用) |
味わいの特徴 | スパイシーでピリッとした刺激的な味わい、シャープな印象 | 甘みが強く、丸みのあるリッチで滑らかな味わい |
香り | スパイシー、ペッパー、シトラス、フルーティーな香り | バニラ、キャラメル、ナッツ、トーストの香り |
熟成樽 | 新品の内側を焼いたオーク樽 | 新品の内側を焼いたオーク樽 |
飲みやすさ | シャープな風味で少し刺激的、料理と相性良い | 甘く飲みやすい味わいで、初心者にも親しみやすい |
主な用途 | カクテルベース(マンハッタン、サゼラックなど) | ストレート、ロック、カクテル(オールドファッションドなど) |
歴史的背景 | アメリカ東部発祥、18世紀に移民がライ麦を使用して製造を開始 | ケンタッキー州発祥、19世紀以降アメリカ全土で発展 |
価格帯 | 比較的手頃で多様な選択肢がある | 手頃な価格帯から高級品まで幅広い |
おすすめの層 | スパイシーで刺激的な味わいを楽しみたい人 | 甘く飲みやすいウイスキーを探している初心者 |
人気のカクテル | マンハッタン、サゼラック、ウイスキーサワー | オールドファッションド、ハイボール、ミントジュレップ |
簡単にまとめると
マスター
- ライウイスキーはスパイシーでシャープ、刺激的な風味が魅力的。カクテル好きに最適。料理とも相性良し。
- バーボンは甘くてまろやかで、初心者でも親しみやすい味わいが特徴。
どちらもそれぞれの魅力を持っているので、自分の好みに合わせて選んでみてください!
おすすめライウイスキー3選
ワイルドターキーライ
種類 | ライウイスキー |
値段 | 3623円 (2024.12 Amazon) |
容量 | 700ml |
アルコール度数 | 40.5% |
ワイルドターキー ライは、アメリカを代表するバーボンブランド「ワイルドターキー」が手掛けるライウイスキーです。創業150年以上の歴史を持つ同ブランドの技術と伝統が詰まったこの一本は、ライウイスキーのスパイシーさを楽しみつつ、初心者でも親しみやすいバランスの良さが魅力です。ライウイスキー初心者にとって、最初の1本として最適。
特徴と魅力
1. 香り
ワイルドターキー ライの香りは、スパイシーさが際立ちつつも、バニラやキャラメルの甘みが感じられるマイルドで奥深い香りが特徴です。また、シトラス系の爽やかさや、軽いハーブのニュアンスも感じられ、嗅覚を心地よく刺激してくれます。
2. 味わい
一口飲むと、ライウイスキー特有のスパイシーさがしっかりと感じられますが、その後にバニラやハチミツのような甘みが広がり、そして後味もライ特有のスッキリスパイシーな飲み口が楽しめます。余韻にはほのかなオーク樽由来のウッディさが残り、飲みごたえと爽やかさが絶妙に調和しているんです
3. アルコール度数
40.5%ということで、全体的にすっきり味わえます。バランスの良い味わいのおかげで、スパイシーさが強さすぎたり感じルこともなく、飲み疲れない1本です。
項目 | 星評価 | コメント |
---|---|---|
香り | ★★★★☆ (4) | スパイシーさとバニラやキャラメルの甘みが絶妙に調和し、奥深い香りが楽しめる。 |
甘み | ★★★☆☆ (3) | ライウイスキー特有のスパイシーさの中に程よい甘みが感じられる。甘さは控えめ。 |
スパイシー | ★★★★☆ (4) | ピリッとしたスパイシーさがしっかりと感じられ、ライウイスキーの醍醐味を味わえる。 |
コスパ | ★★★★☆ (4) | 高アルコール度数ながらバランスの取れた味わいで、価格以上の満足感が得られる。 |
私トンガリマスターのおすすめポイント
マスター
私がワイルドターキー ライを特に気に入っている理由は、そのバランスの良さと飲みやすさです。ライウイスキー特有のスパイシーさを楽しみながらも、甘みや滑らかな口当たりがあるので、初心者から経験者まで幅広くおすすめできます。個人的にはロックでじっくりと味わうのが好きで、その濃厚さと余韻の長さを楽しんでいます。と、言いながらハイボールも美味しくて止まらないんですがね。
ブレット ライ
種類 | ライウイスキー |
値段 | 3698円 (2024.12 Amazon) |
容量 | 750ml |
アルコール度数 | 45% |
ブレット ライは、アメリカの人気ウイスキーブランド「ブレット」が手掛けるライウイスキーです。ブレットブランドは、バーボンウイスキーで世界的に有名ですが、このライウイスキーも非常に高い評価を得ています。ライ麦の配合率が95%という高ライ麦比率が特徴で、スパイシーで力強い味わいが楽しめる一本です。ライウイスキーを味わってみたい、そんな方にもってこいの定番銘柄です。
特徴と魅力
1. 香り
グラスに注ぐと、ライ麦特有のスパイシーな香りが真っ先に感じられます。ペッパーやクローブのような刺激的な香りに加え、柑橘系やハチミツのような爽やかで甘いニュアンスも感じられます。この複雑で奥深い香りが、ブレット ライの大きな魅力の一つです。
2. 味わい
ライ麦が95%使用されているだけあって、味わいは非常にスパイシーでシャープ。その中にもオーク樽由来のバニラやキャラメルの甘みが絶妙に混ざり合い、力強さと滑らかさが同居しています。グラスを近づけた瞬間、バニラ、リンゴの甘い香りがやってきて、口に含むとライのスパイシーな味わいが。後味にはほのかなハーブやシトラスのような爽やかさが残り、バニラの甘みが口の中いっぱいに広がります。グレイト!
3. アルコール度数
45%(90プルーフ)のアルコール度数でボトリングされています。これがブレット ライのスパイシーさと風味をさらに引き立てており、濃厚で満足感のある味わいを楽しめます。
項目 | 星評価 | コメント |
---|---|---|
香り | ★★★★☆ (4) | スパイシーさの中にりんごやハチミツの甘い香りが広がり、複雑で奥深い印象。 |
甘み | ★★★★☆ (3) | しっかりしたバニラの甘さが感じられ、スパイシーさと全体のバランスが秀逸。 |
スパイシー | ★★★★★ (5) | ライウイスキーらしいピリッとしたスパイシーさが際立ち、シャープで刺激的な味わい。 |
コスパ | ★★★★☆ (4) | 高ライ麦比率の品質を考えると非常にお得で、価格以上の満足感が得られる一本。 |
私トンガリマスターのおすすめポイント
マスター
ブレット ライの最大の魅力は、その95%という高ライ麦比率が生む圧倒的なライ麦感。私自身、このライ麦独特のスパイシーさが好きで、ついついハイボールで飲みすぎてしまう銘柄です。もちろん、ロックでじっくり飲むのもグッド。甘さ、スパイシーさ、そして最後に甘さ。味覚が波のように交互にやってくる、この感覚はぜひ体感して欲しいウイスキーです。
テンプルトンライ4年
種類 | ライウイスキー |
値段 | 4298円 (2024.12 Amazon) |
容量 | 750ml |
アルコール度数 | 40% |
テンプルトン ライ 4年は、ライウイスキーの伝統を守りつつ、現代的な飲みやすさを追求した一本です。アイオワ州のテンプルトン村で誕生したこのウイスキーは、禁酒法時代に「密造酒」として親しまれた歴史を持ち、その味わいと品質は現在でも高く評価されています。ギャングのウイスキー。スパイシーさと甘みのバランスが良く、ライウイスキーの美味しさを教えてくれる1本です。
特徴と魅力
1. 香り
テンプルトン ライ 4年をグラスに注ぐと、ライウイスキー特有のスパイシーな香りが立ち上がります。その中にキャラメルやハチミツの甘い香りが広がり、さらにほのかなシナモンやペッパーのアクセントが感じられます。香り全体が柔らかく心地よいので、初心者でも楽しみやすいのが魅力です。
2. 味わい
口に含むと、まずライ麦由来のピリッとしたスパイシーさが感じられますが、続いてキャラメルやバニラの甘みが広がり、非常に滑らかな飲み口です。また、シナモンやクローブといったスパイスの風味が後味に残り、爽やかな余韻を楽しめます。全体的にバランスが良く、クセが少ないため、ライウイスキー初心者にもおすすめです。
3. アルコール度数
40%(80プルーフ)でボトリングされており、飲みやすさと風味のバランスが絶妙です。高すぎないアルコール度数が、スムースな飲み心地をさらに引き立てています。
項目 | 星評価 | コメント |
---|---|---|
香り | ★★★★☆ (4) | スパイシーさと甘さのバランスが良く、柔らかで親しみやすい香り。 |
甘み | ★★★★☆ (4) | キャラメルやバニラの甘みがしっかりと感じられ、飲みやすさに貢献している。 |
スパイシー | ★★☆☆☆ (3) | スパイシーさは控えめで、全体的にバランスの良い味わいが特徴。 |
コスパ | ★★★★☆ (4) | 高品質でありながら価格が手頃な点が魅力。初心者にも挑戦しやすい一本。 |
私トンガリマスターのおすすめポイント
マスター
テンプルトン ライ 4年の魅力は、何と言ってもそのバランスの良さです。スパイシーなライウイスキーが苦手な方でも、この柔らかい飲み心地ならきっと楽しめるはずです。私自身、このウイスキーを使ってウイスキーサワーを作るのが好きで、軽やかな飲み口が食事との相性をさらに高めてくれます。また、初心者にちょっとリッチなライウイスキーを紹介するときには必ずこの一本を勧めています。
まとめ
この記事では、ライウイスキー初心者におすすめの3銘柄として ワイルドターキー ライ、ブレット ライ、テンプルトン ライ 4年 をご紹介しました。それぞれがライウイスキーの魅力を存分に感じられる銘柄であり、初心者でも安心して楽しむことができる選りすぐりの一本です。
おすすめのライウイスキー3銘柄の特徴
- ワイルドターキー ライ
バランスの良さが際立つ一本で、ライウイスキーのスパイシーさをしっかり楽しめます。バニラやキャラメルの甘みも感じられ、初心者にとって最初のライウイスキーとして最適です。ロックやソーダ割りでその奥深い味わいを堪能してください。 - ブレット ライ
95%という高ライ麦比率が生み出すスパイシーで力強い味わいが特徴。シャープで刺激的な風味がありつつ、甘みや滑らかさも感じられるため、ライウイスキーらしい個性を体験したい方におすすめ。マンハッタンやサゼラックなど、カクテルベースとしても大活躍します。 - テンプルトン ライ 4年
初心者でも親しみやすい柔らかい飲み口が特徴。スパイシーさとキャラメルの甘みが絶妙に調和し、クセが少ないため、ライウイスキーを初めて飲む方にもぴったりの一本です。ストレートからカクテルまで幅広く楽しめる万能なウイスキーです。
ライウイスキーを選ぶ理由と楽しみ方
ライウイスキーは、スパイシーでピリッとした刺激と爽やかな余韻が特徴で、バーボンとはまた違う魅力を持っています。そのため、バーボンを楽しんだ次のステップとして挑戦するのに最適です。また、カクテルベースとしても非常に優秀。さらには、料理との相性がとてもいいのが特徴です。
特に初心者には、まずは香りや味わいのバランスが良い銘柄から試していただくのをおすすめします。ハイボール、カクテル等でライならではのスパイシーさを楽しんでみてください。その後、ストレートやロックを試すことで、新しい発見があるはずです。
記事を読んだあなたへのメッセージ
この記事を読んだことで、ライウイスキーへの興味が湧いてきたのではないですか?
私は記事を書きながら飲みたくなってしょうがないです。
ライウイスキーは、その個性豊かな風味で、バーボンやスコッチとは一味違うウイスキー体験を提供してくれます。今回ご紹介した3銘柄は、初心者でも手軽に楽しめるものばかりですので、ぜひ試してみてください。
最終的なおすすめ
- バランスの良いライウイスキーを楽しみたいなら
「ワイルドターキー ライ」 - スパイシーでライ麦らしい力強い個性を味わいたいなら
「ブレット ライ」 - 柔らかく親しみやすい本格的な飲み口を求めるなら
「テンプルトン ライ 4年」
マスター
ライウイスキーの世界は、初心者から愛好家まで楽しめる幅広い魅力があります。ぜひこの3本をきっかけに、自分だけのお気に入りの一本を見つけてみてください!
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