「ウイスキーって難しそう」「どれを選べばいいのかわからない」――そんな風に感じたことはありませんか?
初めてウイスキーを選ぶとき、種類や違いがわからず迷ってしまうことは誰にでもあることです。
そこでヒントになるのが
「世界5大ウイスキー」
世界5大ウイスキーと初めて聞く方、聞いたことあるけどよく分からない、という方に世界五大ウイスキーを分かりやすく解説し、そのおすすめ銘柄を紹介します。
マスター
こんにちは、トンガリマスターです。
青森県八戸市で食堂トンガリボウヤのマスターをしています。17年ウイスキーを愛飲し、ウイスキー愛に満ちた情報をお届けします。
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本記事では、世界5大ウイスキー(スコッチ、アイリッシュ、アメリカン、カナディアン、ジャパニーズ)の特徴と、それぞれからおすすめの1本を紹介します。
この記事を読むことで、初心者でも自分好みのウイスキーに出会えること間違いなし。
結論はシンプル―世界5大ウイスキーの基本を知れば、あなたもウイスキーを楽しむ新たな一歩が踏み出せます!さあ、一緒にウイスキーの世界を探求しましょう!
1. おすすめの世界5大ウイスキー5選
まずはウイスキー初心者にぴったりな、世界5大ウイスキーを代表するおすすめ銘柄をピックアップしました。この5本は、それぞれの国や地域の特徴をしっかりと感じられる逸品ばかり。どれも初心者でも楽しみやすい味わいです。
- スコットランド:タリスカー 10年
- アイルランド:バスカーシングルモルト
- アメリカ:バッファロートレース
- カナダ:クラウンローヤル
- 日本:竹鶴 ピュアモルト
世界5大ウイスキーとは?解説
世界5大ウイスキーとは、ウイスキーの主要生産国を指します
スコットランド(スコッチウイスキー)
アイルランド(アイリッシュウイスキー)
アメリカ(アメリカンウイスキー)
カナダ(カナディアンウイスキー)
日本(ジャパニーズウイスキー)
5大ウイスキーにはそれぞれ法的な定義が定められており、その中で様々な種類のウイスキーが生産されています。
飲み比べることで奥深い魅力を発見できますよ。
ボウヤ
日本も世界5大ウイスキーに入っているなんて
驚き!
各国の特徴
スコッチウイスキー(スコットランド)
種類
モルトウイスキー、グレーンウイスキー、
特徴
世界のウイスキーの中で「ウイスキーの代名詞」と言われている。
ピートを焚くことで生まれるスモーキーなフレーバーが特徴。
モルトとグレーンを混ぜ合わせたブレンデッドウイスキーが主流。
一つの蒸留所で作られるシングルモルトの種類が多く、昨今では世界的な人気を博している。
定義
「スコットランドで蒸留・熟成されたウイスキー」がスコッチウイスキーの定義です。
他にも法律で詳しく定められているものがあるので紹介します
- 水とイースト菌と大麦の麦芽のみを原料とする(麦芽以外の穀物の使用も可)
- スコットランドの蒸留所で糖化、発酵、蒸留を行う
- アルコール度数94.8%以下で蒸留
- 容量700ℓ以下のオーク樽に詰める
- スコットランド国内の保税倉庫で3年以上熟成させる
- 水と(色調整のための)スピリッツカラメル以外の添加物は認めない
- 最低瓶詰めアルコール度数40%
ウイスキー検定公式テキスト[土屋守=執筆・監修]
アイリッシュウイスキー(アイルランド)
種類
ポットスチルウイスキー、モルトウイスキー、グレーンウイスキー
特徴
まろやかでオイリーな口当たりが特徴的。
伝統的な製法で3回蒸留を行うことが主流。現在は様々。
蒸留が多いほど不純物が取り除かれ、風味がマイルドになります。
アイリッシュウイスキーがマイルドで飲みやすいのは、この3回蒸留が影響しています。
定義
- 穀物類を原料とする
- 麦芽に含まれるジアスターゼ(酵素)により糖化
- 酵母の働きにより発酵
- 蒸留液から香りと味を引き出せるように、アルコール度数94.8%以下で蒸留
- 容量700ℓを超えない木製樽に詰める
- アイルランド、または北アイルランドの倉庫で3年間以上熟成させる(移動した場合は両方の土地での累計年数が3年以上)
ウイスキー検定公式テキスト[土屋守=執筆・監修]
マスター
北アイルランドは英国ですが、アイルランド島で造られるウイスキーはアイリッシュウイスキーに分類されるんです
アメリカンウイスキー(アメリカ合衆国)
種類
バーボンウイスキー、ライウイスキー、テネシーウイスキー、コーンウイスキー
特徴
最も有名なのがバーボンウイスキー。
内側を焦がした新樽を使用することでバニラのような甘みが特徴。
原料にトウモロコシ、ライ麦を多く使うことから、甘み、スパイシー感を強く感じる。
定義
- 穀物を原料に190プルーフ(アルコール度数95%)以下で蒸留
- オーク樽で熟成(コーンウイスキーは必要なし)
- 80プルーフ(40%)以上でボトリングしたもの
ウイスキー検定公式テキスト[土屋守=執筆・監修]
さらに、アメリカンウイスキーは種類ごとに規定が設けられています。
酒類の分類
ストレートバーボンウイスキー | ・原料の51%以上トウモロコシを使用 ・160プルーフ(80%)以下で蒸留 ・内側をチャー(焦がした)新樽で125プルーフ(62.5%)以下で樽詰 ・2年以上熟成させたもの |
ストレートライウイスキー | ・原料の51%以上ライ麦を使用 ・160プルーフ(80%)以下で蒸留 ・内側をチャー(焦がした)新樽で125プルーフ(62.5%)以下で樽詰 ・2年以上熟成させたもの |
テネシーウイスキー | ・バーボンウイスキーの条件 ・テネシー州で作られていること ・蒸留直後にサトウカエデ(シュガーメイプル)の炭で時間をかけて濾過(チャコールチャコールメローイング製法で作られていること) |
マスター
アメリカンウイスキー売上NO.1のジャックダニエルは、テネシーウイスキーに分類されるんだよ
カナディアンウイスキー(カナダ)
種類
フレーバリングウイスキー、ベースウイスキー
特徴
クセが少なく、軽い口当たりでマイルドな味わい。
5大ウイスキーの中で最も軽やかな飲み口。
フレーバリングウイスキーはスコッチのモルト原酒、ベースウイスキーはグレーン原酒と例えるとわかりやすい。
二つを混ぜ合わせたブレンデッドが主流。
定義
- 飲用の蒸留液またはその混合物であり、穀物あるいは穀物由来原料のモロミを、麦芽またはその他の酵素のジアスターゼにより糖化し、酵母または酵母とその他微生物との混合物の作用によって発酵されたもの
- 小さな木製の容器(容量700ℓを超えないもの)で3年以上熟成を行う
- カナディアンウイスキーのものであると認められる香り、味覚、品格を備えたもの
- 糖化、蒸留、熟成をカナダにおいて行う
- 瓶詰度数40%以上で、カラメルまたは「フレーバリング」を含むことは可能
- 木製容器で3年間の熟成期間中、6ヶ月を超えない範囲で別の容器に入れたものも、熟成年数に加えることができる
- 「フレーバリング」とは、香味を添加することを許されている、カナディアン以外のスピリッツ、ワイン(カナダ産以外も可)のことを指す
ジャパニーズウイスキー(日本)
種類
モルトウイスキー、グレーンウイスキー
特徴
スコッチウイスキーの流れを大きく汲み取り、日本人向けにしたスコッチウイスキーと例えられる。
繊細な味わい、深いコク、近年、全世界から品質に定評のあるのがジャパニーズウイスキー。
日本各地にクラフト蒸留所が建設されている。
定義
- 原材料は、麦芽、穀類、日本国内で採水された水に限ること。 なお、麦芽は必ず使用しなければならない。
- 糖化、発酵、蒸留は、日本国内の蒸留所で行うこと。なお、蒸留の際の留出時のアルコール分は95度未満とする。
- 内容量 700 リットル以下の木製樽に詰め、当該詰めた日の翌日 から起算して 3 年以上日本国内において貯蔵すること。
- 日本国内において容器詰めし、充填時のアルコール分は 40 度 以上であること。
- 色調の微調整のためのカラメルの使用を認める。
出典:日本洋酒酒造組合(公式ホームページ)
日本におけるジャパニーズウイスキーの定義は、あくまでも酒税法上の定義でスコッチやアメリカンなどのウイスキーの品質を保証する規定とは異なっています。
おすすめ銘柄
タリスカー10年(スコッチウイスキー)
荒々しい波しぶき、海の潮風を詰め込んだようなウイスキー、それがタリスカー10年。
スコットランド・スカイ島の蒸留所で作られるシングルモルトウイスキー。
その特徴的な風味は、スモーキーさとスパイシーさ、そして奥から優しい甘さがやってくる。
一見パンチの強い味わいに感じるが、バランス感覚にすぐれ、気づくとグラスが空に。
タリスカーと出会ってしまえば世界が変わる。
マスター
私が最も飲み、最も愛するウイスキー
それがタリスカー10年です
スコッチウイスキーらしい力強さを感じさせつつも、アイラモルトほどピートが強くないため、初心者でも挑戦しやすい銘柄なんです。
味わいの特徴
- クセの強さ:★★★★☆:
海風を感じさせる潮っぽさとほのかなピート香。バニラのような柔らかさも感じられ、バランス感覚も秀悦。スモーキーウイスキーの初心者の入り口に最適。 - 味の濃さ:★★★★☆:
スパイシーな黒胡椒、スモーキーな風味、ピート感がしっかり感じられるが、奥から甘みが優しく広がる。奥行きのあるバランスの良い味わい。 - コストパフォーマンス:★★★★★
クオリティの高いシングルモルトながら、5,000円前後で購入可能。昨今値上がりはしているが、そんなことは関係ないと思わせてくれる品質、味わい。
原料 | モルト |
値段 | 4895円 (2024.11 Amazon) |
容量 | 700ml |
アルコール度数 | 45.8% |
バスカー シングルモルト(アイリッシュウイスキー)
アイルランドの伝統的な3回蒸留により、スムースでフルーティーな味わいが特徴のアイリッシュウイスキー。バスカーは、ブレンデッド、シングルモルト、シングルグレーン、シングルポットスチル、と様々な種類があり、飲み比べする楽しさもあります。
シングルモルトは、モルトの風味がしっかりと楽しめる1本で、初心者にも楽しみやすいバランスの良さが魅力です。
アイリッシュウイスキーの入り口に最適な1本です!
ボウヤ
瓶を並べたくなるね。
味わいの特徴
- クセの強さ:★☆☆☆☆:
フルーティーでクイクイ飲めてしまう口当たり。それでいてアイリッシュウイスキー特有のまろやかさ、オイリーさをしっかり感じることができる。 - 味の濃さ:★★★☆☆:
シングルモルト特有のコクはあるが、全体的に軽い飲み口。 - コストパフォーマンス:★★★★☆
シングルモルトでありながら3000円台で購入できるコスパの良さ。
原料 | モルト |
値段 | 3890円 (2024.11 Amazon) |
容量 | 700ml |
アルコール度数 | 44.3% |
バッファロートレース(アメリカンウイスキー)
クラシックなバーボンの特徴である甘さとスパイシーさが調和し、初心者でも飲みやすい滑らかな味わいが魅力です。
バーボンは癖が強くて飲みづらい、苦手、という意見が多ですが、このバッファロートレースは力強いのに飲みやすい、バーボンの入門として最適の1本です。
味わいの特徴
- クセの強さ:★★☆☆☆:
クセが少なく、クラシックなバーボンの甘さが前面に出ているため初心者にも飲みやすい。シングルグレーンウイスキーと勘違いしてしまうほど。 - 味の濃さ:★★★☆☆:
甘さ、スパイス感、オークの風味がしっかりと感じられ、バーボンの濃厚な味わいもしっかり感じられる。 - コストパフォーマンス:★★★★☆
手頃な価格でありながら、高品質な味わいとバランスの良さを兼ね備えた銘柄。
原料 | モルト、グレーン |
値段 | 3248円 (2024.11 Amazon) |
容量 | 750ml |
アルコール度数 | 45% |
クラウンローヤル(カナディアンウイスキー)
軽やかでマイルドな味わいが魅力で、カナディアンウイスキーの入門編として広く親しまれています。
王冠をイメージした高級感あふれるボトルデザインが満足感を演出。贈り物にも喜ばれること間違いなし。
カナディアンウイスキー売上堂々のNo.1!
味わいの特徴
- クセの強さ:★☆☆☆☆:
飲みやすさが際立ち、クセがほとんどないため初心者にも優しい。カナディアンを体験できる1本。 - 味の濃さ:★★☆☆☆:
甘さとライトなコクが程よさを演出。ハイボールにするとさらさら飲めてしまいます。ライ麦のスパイシーさ、甘さが全面に出ており、料理とも相性良し。 - コストパフォーマンス:★★★★☆
見た目の割にお手頃価格。もちろん味も文句なし。
原料 | モルト、グレーン |
値段 | 3330円 (2024.11 Amazon) |
容量 | 750ml |
アルコール度数 | 40% |
竹鶴 ピュアモルト(ジャパニーズウイスキー)
余市蒸溜所と宮城峡蒸溜所のモルト原酒を使用しニッカウヰスキー特有の深みと個性が堪能できる。
シングルモルトではなく、ピュアモルト(複数の蒸留所のモルトのみ)という位置付け。
ジャパニーズウイスキーの魅力を象徴するようなバランスの取れた味わい、深み、洗練された職人技が堪能でき、初心者から上級者まで広く愛されています。
味わいの特徴
- クセの強さ:★★☆☆☆:
りんごや杏のようなフレッシュで甘酸っぱい果実香、バナナやネーブルオレンジのようなフルーティーな甘さが、ほのかなピートのコクと相まって極上の味わいを演出。 - 味の濃さ:★★★☆☆:
若干アルコール感も感じるが、モルトの厚みが味わいの奥深さを感じさせる。 - コストパフォーマンス:★☆☆☆☆
昨今の値上がりでお財布には苦しい日々が続きますね。
しかし、それだけ人気の証拠。一度味わえばハマること間違いなし。
原料 | モルト |
値段 | 9134円 (2024.11 Amazon) |
容量 | 700ml |
アルコール度数 | 43% |
まとめ:初心者におすすめの世界5大ウイスキー
世界5大ウイスキーは、それぞれの国や地域の特徴を反映した多様な味わいを楽しめるのが魅力です。
今回ご紹介した銘柄は、どれも初心者におすすめの1本。
まずはそれぞれの特徴を知り、自分に合ったウイスキーを探してみてください。
スコッチの「タリスカー 10年」は、スモーキーさとスパイシーさが調和し、スモーキーウイスキー初心者にもおすすめの1本。
アイリッシュの「バスカー シングルモルト」は、トリプル蒸留による滑らかさとフルーティーな香りが特徴で、飲みやすさが際立っています。
アメリカンウイスキーの「バッファロートレース」は、バニラやキャラメルの甘さが楽しめるクラシックなバーボンで、どんな飲み方でも満足感を得られます。
カナディアンウイスキーの「クラウンローヤル」は、クセの少ないマイルドな味わいで、どんなシーンにも合う万能さが魅力です。
最後に、ジャパニーズウイスキーの「竹鶴ピュアモルト」は、果実のような香りと繊細な甘さが楽しめる、日本のウイスキー文化を象徴する1本です。
これらのウイスキーは、初心者におすすめで、それぞれの特徴を存分に味わえる高品質なものばかりです。初めてのウイスキー体験に迷ったときは、ぜひこの記事を参考にしてみてください。きっとあなたにぴったりの1本が見つかるはずです!
国・地域 | 銘柄名 | クセの強さ | 味の濃さ | コストパフォーマンス | 価格帯(目安) | 購入リンク |
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スコットランド | タリスカー 10年 | ★★★★☆ | ★★★★☆ | ★★★★★ | 5,000円前後 | 購入はこちら |
アイルランド | バスカー シングルモルト | ★☆☆☆☆ | ★★★☆☆ | ★★★★☆ | 3,800円前後 | 購入はこちら |
アメリカ | バッファロートレース | ★★☆☆☆ | ★★★☆☆ | ★★★★☆ | 3,500円前後 | 購入はこちら |
カナダ | クラウンローヤル | ★☆☆☆☆ | ★★☆☆☆ | ★★★★☆ | 3,500円前後 | 購入はこちら |
日本 | 竹鶴ピュアモルト | ★★☆☆☆ | ★★★☆☆ | ★☆☆☆☆ | 10,000円前後 | 購入はこちら |